
疲労が祟って体調を崩し、医者にかかることにしたはいいが、思いつきで入ってしまったクリニックとその仕組みは想像と少し違う場所だった。もちろん、システムの違う国なので、それは仕方がないといえば仕方がない。
こちらのクリニックはまず総合診療担当の医師(GP)が患者を受け入れ、そこから専門医が必要と判断されることで、やっとそれぞれの診療科のクリニックか病院にいける仕組みになっており、受付では「皮膚科!」と言ったのに、今回出てきたのはやっぱり総合診療医だった。日本でも第三次医療の大病院は紹介状がないと余計なお金をとるが、それと同じような感じだ。
症状というか患部を見せ、色々話していたら、合計105ドル。更に薬が15ドル。保険では自己負担分30ドルを除く診療費が即日戻ってきた。薬は40ドルを超えた部分、それも100ドルまでが保険適用範囲になる。後から聞くと、問診は10分が基本らしい。って半分は相手が余計な話をしてきたんだが今回(ちなみに日本語サービスがあるそのクリニックでは、通訳が必要な場合、25ドル請求されると言われたのでやめておいた)。次からは必要な話以外しないことにしよう。というか、もうオーストラリアフェアクリニックには行かない。
しかし、その後が問題だった。僕はストレスで皮膚炎を起こしてGPにかかったわけだが、その先の専門医は人数が少ないのだ。住居付近で探すと、2人しかおらず、紹介状がなければ保険は効かないので、もし1人がダメなら再度紹介状を頼まなければならない。だが、実際にクリニックに電話をしてみると、「次の予約は来年3月ですね」の一言。だったら日本帰るわ、というのが正直な反応だった。これと比べると、日本のように気軽にクリニックに行ける国は天国だ。
とりあえず今回は薬を処方してもらったが、ステロイド剤はやめてくれと言ったら選択肢がなくなるらしく、仕方なく一番小さいチューブを処方してもらってきた。
保険に関しては、思ったよりも単純で簡単な印象を受けた。クリニックの帰り道で見つけたBUPAのブースで、「あのー」と入って行ったら、おばちゃんがサクサクとデータを書き込んで払い戻し手続きを済ませてくれたのだ。とても面倒な印象があったので、これは使いやすいと感じた。提携クリニックなら、その場で30ドル払うだけで良いようだ。だが、考えてみれば毎回30ドルは自費なわけで、昔のようにキャッシュレスでは使えず、回数がかさめばそれだけ出費も増えることになる。その為に持っている何枚ものクレカも90日しか効かないので、この入国制限では全く意味をなさない。国境が開いたら、即日本に帰国し、もう一度クレカの保険をアクティベートして戻って来なければならない。そうすれば、再度キャッシュレス医療を利用することができる。
もちろん、当初はその予定だったのだ。それが渡航した途端にコロナ騒ぎになり、オーストラリアは国境を閉ざしたままになっている。クレカの保険は一度日本に戻らなければ再度アクティベートすることはできない。現状のジレンマはそこにある。
今はひたすら日豪両政府の渡航再開に向けた話し合いの進展を待つしかない。その進み方次第で、今後の身の振り方が270度変わってくるからだ。
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