教育産業は添え物か。[追記]

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 宿題を放り出して、現地に長い友人と二時間もビデオ会話で話し込んでしまった。

 話を総合すると、世界中の留学生が豪州の教育産業に求めるもの、そして豪州が学校というフィルターを通して売っているものは、「永住ビザ」だということだ。若い人なら、学校を卒業すると卒業ビザ(485ビザ)を申請することができる。このビザは仕事をしたり、単に滞在したりと、何をしてもいいビザになっている。

 卒業後は、このビザを取得して仕事を探し、就職し、さらに永住ビザ(PR)への道を探るのが一般的だ。そして、多くの学生はこれを目当てに渡豪するのだ。

 その制度には国から学校から多くの機関が関わる。ビザを取るには学校の受け入れが必要であり、保険を買わねばならないし、エージェントも一枚噛んでくる。そこには日本円で何百万が自動的に振り込まれる。そして内務省が設定しているビザ代も高い(よく考えたら日本は安い)。更に、就労ビザのスポンサーは自力で探すことになるが、何かの仕事をしようと思うと「関連学科の卒業証書」がないと受け入れてはもらえない。その専門学科も、業界団体の認証がないとあまり認められない。と、色々な利益が絡み合った産業連鎖が出来上がっているのだ。

 もちろんそこにはホームステイやアパート、旅行会社や航空会社、様々な需要を生み出す生活のためのチェーンがある。そこにも軽く300万は落とすことになるだろう。そして、仕事をしても、永住者になっても、まだまだ様々なお金を国に納めなければならない。

 要は、「永住ビザを貰いたかったら1000万は金をおとせ」ということになるのだ。つまり、マクロな意味で、豪州政府はそれを商売にしているということになる。しかし、今年は中国からの移民を減少させ、更に教育機関でも多くの教員がレイオフされた。コロナのせいで変革が起こりつつある。本来の価値は価格の3分の1位しかないのだから、この局面は早晩訪れるべきものだったのだろう。

 僕は現状でそこまでの蓄えがないので、今後収入を考えていかなければならないし、年齢も年齢なので、永住者とかは考えていないのだが、今日のビデオ会話で色々と冷めてしまった。

 永住を考えていない中年は留学しない方がいいのかもしれない。少なくともこの国には。もちろん、自分のやりたいことがここにしかない場合は除くが、コアラやカンガルー専門の獣医学やアボリジナル言語学を除けば、大体の専攻は他国でも揃うことだろう。では、根本にアジア人への差別があるこの国で学ぶ価値はどこにあるのか。留学の意味合いが薄れ出しているこの時代に、ここまで高飛車なことの意味を問われる日は近づいている。

 [追記]こんな記事英語版)がアップされたので追加しておく。根本的に、そんなにいい国じゃないと感じている学生が増えている。減った収入を増やそうと、学校は早々に学費の値上げを始めている(自国の学生には値下げをしている学部もだ)。来年は教育産業に氷河期がやってきそうだ。

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