
一科目の試験で忙しくて何も手につかなかった。
院生の「試験」はどこでも同じく、大体が「レポート」だったり、「プレゼン」だったりする。今回の試験もご多分に洩れず、その二つが最終課題ということになっていた。
両方とも、まさにこの中年の限界を試すような内容だった。レポートはケースレポートで、ある企業のセキュリティアセスメントを行い、その脅威のレベルを指摘、改善を促すもの(難しくて何書いてるか分からなくなっていた)。プレゼンは、セキュリティ措置の向上プランを示すもので、3人組で一つのプレゼンを仕上げるというものだった。
レポートの方は、はっきり言って五里霧中。どういうケースかを説明し(お題に出ていたので、どんなものかは先生は百も承知)、それがどういう措置を講じるべきか、さらに措置を講じることでどれだけの損害が防げるか、そして関係者の意識向上にはどうするべきか、最後にプライバシーへの配慮をどうすべきかという点に関して、ソリューションを提供するもの。ただ、自覚症状として、肝心な部分があやふやままな臨んでいたので、非常に苦労することになった。結果として、字数だけは無理やりなんとかできたが(訳も分からないままに4000ワードというのは既に精神分裂状態)、内容はかなり自信のないままに進んでしまった。そして、1日違いの締め切りの中、先にそちらを提出、次にパワポを仕上げにかかった。
パワポの方は3人で進める英語圏名物のグループワークだったのだが、幸い気のいい2人(インド系豪人とブータン人)と組むことができ、恙無く進みそうだった。しかし、ブータン人学生が体調を崩し、途中音信不通になり、最後の最後までパワポが手元に届かずハラハラした。最後は2回ほどランスルーができたので良かったのだが、正直参った。さて、僕にとってはいつも通りのパワポだったのだが、イラストが多かったので、どうも賑やかに見えたらしく、先生も楽しんでいたようだった。成績のほどは分からないが、よっぽど出席していないとかでない限りは、あまり落とす人もいなそうだったので、合格はできるのかなと思う。
更に、日本はどうか分からないが、科目が終わると、お互いに評価するフォームに回答しなければならないのと、先生とTAを評価するアンケートを書かなくてはならない。これは今まであまりやったことがなかったので、色々面倒だった。何しろ全部英語でだらだら書くので、DEEPLなども活用しなくてはならないからだ。
そこで気が抜けてしまい、昨日今日は抜け殻になっていたが、その合間にも英会話のレッスンやセミナーを入れているせいで、とりあえずだらけずには済んでいる。もちろん、その合間を縫っては近距離の散歩(買い物)にでかけているし、キャンパスを覗きに行ったりもしていて、・・・リゾート休暇?
いやいやそんなことはない(環境は十分リゾートではあるが)。すべてがオンラインで暮らしていると、外に出かけるのは私用だけになってしまい、結果として留学の様子が形成できないのだ。これはこちらに来て、こういう状況になるまでは予想もしていなかったことだ。本来であれば、ここでキャンパスで何が起こったとか、どんなイベントがあったとか、誰と話したとか、そういうネタを書いていたのだろう。しかし、この状況下にあっては誰にも合わないし、恐ろしく何も起こらない。日々会話する相手もせいぜいマナとかフロントのねーちゃんくらいで、人間社会に暮らしていないのだ。後はと言えば散歩に出た時に、道端に転がる犬のふんを数える位しかやることがない。勉強以外には・・・って勉強してるのか。
たまに嬉しいのは、予想していない郵便が来ることくらいで、それが今日のお題目のカードだった。前にも書いたかも知れないが、こちらに来て、二つほど学会に入った。セキュリティのネタを仕入れるためだが、ACSなどは学校にも勧誘に来るので、当然のように入ってしまった(何の得もない、という御仁もいるのだが)。
今日はその会員キット(写真)が届いたので、ご報告しようと書き出した感じだ。アマゾンかと思ってフロントに行ったら、でかい封筒を渡され、開けてみたら会員キットが入っていたのだ。もう一つのISACAの方は紙製の会員カードが来ただけだったので、キットを送ってくるというこの構えに感動したのだった。内容はレター数枚にプラスチックの会員証と徽章(右下)が一つ。早速徽章はバッグにつけてみた。今更こんなものをつけても誰も気にしないのだろうが、自分の精神的な引き締めのためには使えそうだ。
もう一つのカード、クレカの方は、なんだか大きな請求が来ている。学費だ。奨学金が出ているとは言え、かなりがっつり来ているので、そろそろ仕事を始めないといけないのかも知れない。
ゲームは当分お預けだ。
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