料金体系の謎。

 今回のコロナ騒ぎでは、なんだかんだとお金がかかり、収入が途切れた今、奨学金をもらったところでなかなかその穴が埋まらない状況にある。生活を少し慎ましくしても、いわゆる事務経費でそんなものは飛んでしまうのである。

 僕に取っては、今回申請した家族のビザ代がそれに当たる。

 実は前回、5月の時点で延長ビザは申請していて、来年正月までは滞在可能だったのだが、今度は国境のロックダウンがいつまで続くかわからない状況になってしまい、さらには健康の心配もあるので、保険を買う必要が出てきたのだ。それに、来年になったら、またビザ騒ぎになり、腰を据えた生活ができないので、どうせならと家族ビザの申請に動き出したのだ。

 しかし、だ。戸籍の翻訳に60ドル、健康診断は1年間有効なので良かったのだが、今度はOSHCに加入しなければならず、2人版は1人版の5倍はするというのだ。そこは色々探して、なんとか一番安いであろうBUPAのカップルバージョンを4400ドルほどで購入したのだが、今度はビザ代が高かった。

 500学生ビザは本来620ドルなのだが、国内にいて追加申請する場合は700ドル追加、合計1320ドルだというのだ。それもそれを知ったのは支払いの時点に来てからだ。細々した手続きはエージェントさんがやってくれたのだが、ここに来てひっくり返る羽目になった。だが、700ドルの件はエージェントもその時になって初めて返答してくる始末で、プチ腹たった。前聞いたときは620ドルって言ったことは噯気にも出さないのだから。

 奨学金は出ているが、学費を全部カバーするものではもちろん無く、他の色々なもの(テキストや食費など)が高すぎて、これではやっていけない。特にコロナ騒ぎが始まってからは、身入りがなくなっているので、いくら配給や給付金が出てみたところで、焼け石に水になっている。いわゆる定期収入という概念はあてにならない物だとことを、今回初めて思い知らされた人も多いだろう。僕もその一人だ(ちなみに、それでもグリフィスの学費はマシなのだそうだ。文系で一年48000ドルという学校もあるらしく、それでも学生は来ると言う。僕からすれば考えられないお金の遣い方だ。最低でも根拠を示してから価格を提示して欲しいものだ)。

 焼け石が冷めるほどの収入は当分見込めないし、卒業したからと言って職が保証されているわけでもない。一度その辺を練り直す時期に来ているのかも知れない。

 さらに、学歴は既に足りている中で、おそらくこの先は資格の方が必要になってくる。ここでまず基礎をつけるのは確かに必要なので、この学校にいる意味はある筈なのだが、それと並行して資格試験の準備をしていかないと、将来にはつながらない。ボーッとしていると、お金だけが出ていくことになる。それも日本とは比較にならない、中国とはもっと比較にならないスピードでお金が飛んでいく国にいるので、コスト意識においては真剣にならざるを得ない。資格の勉強を含め、どこで止血できるかは重要だ。

 そこで思い至ったのは、色々計算するに、オーストラリアというのは「よくもこんな価格設定で学生が集まっていたものだと感心するレベルの国」だという点だ。これで国境を閉じることになった今、その価値はどう足掻いても改めて問い直されることになる。学生が戻って来ないメルボルン大学では、既に450人のリストラが決定しているとされる。このまま行けば、他の学校でもリストラは続き(語学学校はコロナ直後に非正規をたくさん切っている)、来年の今頃には、各国ともに教育産業の見直しを図らなくてはならなくなるだろう。特に割高な英語圏の教育産業は、本来あるべき姿に戻っていくのではないかと思う。

 そもそも豪ドルのレート設定はおかしい。我々の貨幣価値を押し付けるつもりはないが、実感できる価値はせいぜい1ドル40円程度だ。それが平均2倍の80円程度、時には100円まで跳ね上がっているのが現状の豪ドルだ(普通のラーメンに1500円出せますか、500mlのミネラルウォーターに400円出せますか、といえばわかるだろうか)。明らかに長期バブルか、先進国設定で故意に嵩上げされている状態なのだ。仮に間をとって60円としても、文系の学費が200万円というのはおかしな話だ。40円計算なら、130万円となり(ミネラルウォーターは160円)、日本と同等になってくる。医学部は450万なので、そちらはまあまあなのかも知れないが、今後消えるかも知れない「留学」の二文字が持つオーラに惑わされずに考えれば、その非合理性は明らかに思う。

 飛び抜けた学生はアメリカに行く。オーストラリアは、別の価値を逐うべきではないのだろうか。また、学生としては、ただの金蔓になるのは御免だ。そして、そうならない為の準備が、これから豪州留学を目指す人の課題になっていくように思う。

 ここで書いたこと、これから書いていくこと、映像に残して行くことの全てが、今後中年留学を考える人の意思決定の一助になれば嬉しい。もちろん、豪政府が価格体系の見直しをしてくれたらもっと嬉しい。余裕のある親を持っている若い人は….まあとりあえず無視してくれてもいいが、自分で稼ぐようになったら、同じ痛みが分かるはずなので、考えてみて欲しいところだ。

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