
日本政府が中国からの入国制限をかける動きを見せないことで、日本では武漢肺炎(SARS-WuhanType)が流行の兆しを見せています。
中国では、発生地の湖北省武漢市を中心に、既に十万以上の確定診断患者が存在、死者も推計一万人以上に上っています。そもそもは、春節休暇の寸前に外出禁止令を出したことから、「感染ったら死ぬ」、「SARSの時のように政府に閉じ込められる(SARSの当時は、北京にあった小湯山伝染病院に隔離され、病院が原因ではなく、病気によって命を落としたり、ホルモン剤の大量投与によって、骨粗鬆症を引き起こし、骨頭壊死などの後遺症が残るなどし、罹患してまともに回復する患者の方が少なかった為、国民にはトラウマが残っている)」と考えた民衆が一気に武漢を離れたことに、世界規模での混乱の端緒がありました。
流行当初、中国政府は全くその流行を重要視せず、習近平でさえも「春節のめでたい気分を壊すな」といい、報道を抑え込み、武漢現地では政府主催で人民代表大会や、飲めや歌えの四万世帯規模の大宴会を開いていました。それが、政府の認識や、市民の意識、WHOなどへの報告を遅らせ、まずは武漢市内で、そして中国国内で、さらには海外へのアウトブレイクを招きました。
さて、今回の広がりには、4つの大きな起因があります。
第一に、病原体の性質があります。前回のSARSと種類が変わり、今回のウイルスは武漢の研究所に端を発したもので、①強い伝染性を持ち、②潜伏期間も0-42日(中国の鐘南山院士による公式発表では24日ですが、最長潜伏期間例は42日でした)という長さに加え、③無症状なケースも多く、それが④いつ陽性に転化するかわからない不気味さを伴います。
第二に、国家がその存在を蔑ろに扱い、感染範囲を広めてしまったことがあります。2月15日には習近平の署名談話が「求是」誌に掲載され、「1月7日には指示をしていた」という後出しジャンケン式証拠が掲載されましたが、これは全くの虚偽証拠(①そこで分かっていたならば、なぜ初動が全くなかったのか。要は李克強をはじめとする部下に責任を転化する為の後出しジャンケン式の偽造証拠、または②自分は初動を指揮したのだ、実は政府は動いていたのだという、そもそもの問題を帳消しにしようとする試み)であり、実際には「のび太のくせに、めでたい春節気分を打ち壊すなよ」というジャイアン式ロジックを押しつけ、全員を黙らせたことにより、世界へ広めてしまったというのが真相です。この為、最初にグルチャで症例を取り上げた医師が亡くなった際には、最初は「デマを流した」として逮捕していたにも関わらず、恥知らずにも英雄として持ち上げ、命尽きた死体に対しても、「ここで死ぬとはけしからん」とばかりに電気ショックと心マを3時間に渡って加え、肋骨がボロボロになるまでその作業が続けれられました。もちろん、死体は火葬場直行、家族にも会えませんので、こうした証言は良心ある同僚からのものです。そして、困ったことに、ここまで来ても中国は海外メディアを使って今の惨状を世界に誇っているのです。
第三に、国際機関であるWHOの問題があります。現在事務局長を務めるテドロス氏はエチオピア人ですが、外務大臣・保健大臣をしていた時代に中国からの巨額援助を受け入れ、その後もWHOの事務局長選挙時には中国の後方支援を受けました。中国のWHO介入は前任のマーガレット・チャンの時代から続いており、チャン事務局長は経費を湯水の如く使った事務局長として名を馳せていましたし、そこになんら問題が出てこなかったのは、当時経済が好調でブイブイだった中国の影響があります。中国は現在10を超える国際機関の事務次長や事務局長の椅子を抑えており、国際社会はまさに赤化の一途を辿っています。そこからは、各国が非常事態宣言の宣言を訴えましたが、その現状下において、WHOが中国のメンツを守ろうと必死に抵抗、結果、宣言は出したものの「渡航を妨げない」という一言を付け加えた意味のない宣言に終始したのでした。そして、日本脳炎やエボラ出血熱など、地名や国名から名付けた伝染病が多くある中で、「特定国の風評被害を防ぐ為」との理由で、明らかに中国が作り出した伝染病について、その名をつけることもしませんでした。その名前はCOVID-19、巷ではChina Origin Virus ID-19と揶揄する向きもありますが、実際は中国肺炎2号(1号はSARS)、または武漢肺炎と呼ぶべきものです。
第四に、日本政府はその言葉を利用し、安倍内閣が習近平に対して持ちかけた「国賓訪問」とのロジックを合わせる為に、全面入国制限をかけていない点があります。もしも中国政府が1月末にツアー商品の渡航自粛を通知しなければ、日本は今の何倍も患者が増えていたことと思われます。そこにダイヤモンドプリンセス号の惨事が広がり、日本は一気に公衆衛生上の非常事態状態に突入、国際社会から汚染国としての公認を受けつつあります。現状を簡単に例えるならば、「シャワー全開のまま、小さなタオルで体を拭いている状態」であり、現状維持のままでは日本は全国でこのウイルスを受け入れなければなりません。各地で三次四次感染が明らかになりながらも、「病気になったらご愁傷様」という態度を国民を守るべき政府が貫いている限り、この状況は止まりません。中国は前回の教訓を生かし、団地の閉鎖、都市の閉鎖などの措置を果断にとっていますが、日本はといえば、政府も動かなければ、国民も呑気に宴会をしている有様で、まるでウイルス蔓延を歓迎しているような状況が続いています。
では、なぜこのブログでこの問題を取り上げたか。その理由は、私が今その日本におり、3月に渡航を控えているからです。このまま感染範囲が広まり、汚染国認定が進めば(現状米国がその検討に入っているという情報があります)、太平洋の島嶼国だけでなく、米国からも入国制限を受けることになります。そして、米国が動くということは、横並びに豪州も制限を始めることが危惧されるからです。
つい先日には中国人(含留学生)を対象とする入国制限が発令され、豪州の各大学はネットでの授業を始めるなど、その対応に追われました。そして、現在は第三国での14日間の滞在を条件に、豪州への再入国を認める措置をとっています。先日の山火事で減点された現内閣は、今回はこうした素早い措置を取らざるを得ないという面もあるのでしょう。今回の措置で入国後足止めされた中国人学生も沢山おり、彼らは今日本をその経由国に利用しています。つまり、日本は濾過に使われている状態です。ですが、日本人を対象とする入国制限が施行された場合、我々はどこに飛べば良いのか。現在汚染国が広がる中で、我々はさほど選択肢を持っていません。日本政府がこの先とっていくであろう措置と、豪州の動きが、今大きな懸念事項としてのしかかっているわけです。
今願うことは、日本政府が中国からの入国を全面的に制限し、日本の治療体制を整えるとともに、国内での集会や大型イベントを中止し、これ以上の感染を防ぐ努力をすることです。そうでなければ、我々日本人の一人一人は、何も手の打ちようの無いままに世界から置いて行かれることにもなりませんし、第二の武漢として、この国の歴史に最悪の展開を刻んでいくことになるでしょう。
また、こんな時期に中国から国賓招聘などという愚行は止めるべきでしょう。日本は損害賠償を求めても良いくらいの状況です。原因を作った国がまず汚染してしまった国家に対し謝罪をし、謙虚に問題解決に協力する姿勢を見せない中、日本が国賓として招くことは、日本を共犯にする行いでもあります。このような愚かな政策決定は絶対に避けなければならないのです。
読者も少ない私的なブログですので、これはあくまでも私見の記録に過ぎませんが、より多くの人が健康を維持し、正常な生活を続けられることを願ってやみません。
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