[授業内容④]サイバーセキュリティ概論

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 科目名は「Fundamentals of Cyber Security」。 基本的に「誰でもOK」な科目なのだが、ITと英語の基礎がないとクソ難しく、絶望感を何度も味わう科目。

 教員は中国の方だが、この道二十年の猛者・・・いや、女性なのでなんというべきか。まあ、猛者には変わりない。西安電子科学技術大学卒、最終学歴は日本の先端技術大学院大学の博士を出ている(英語で受けたらしく、日本語はあまりできない)。そして北京などの大学で准教授まで勤めているので、相当勉強好きなことはよくよくわかる先生だ。基本的に優しいことは優しい。答えを教えることはないものの、ちゃんと話は聞いてくれる人だ。そして、副学部長の1人でもある。なので、基本的に質問は色々したし、考える余地を残したヒントも返してもらった。・・・というか、この国では質問することも、点数がおかしいと思ったら回答用紙をチェックすることも学生の権利として規則にあるので、産業というか仕組みはしっかりできているように感じる。なので、もし自分の点数がおかしいと思ったら聞かないと損だし、問題があるならストレートに聞かないと行けない。教え方に問題があると感じたら、それもクレームをつけて良いのだ。

 さて、授業の話だ。

 初回の授業は序論なのではなんとか持ち堪えることができるが、そこからUNIXのコマンドをいきなり提示され、バーチャルマシーンで実験をやらされることになる。もちろん、マクロから見れば本当に必要な作業であり、学んでおいて損は全くないのだが、「基礎がなくても受けられる」科目にしては高難度すぎる科目だ。

 のっけから、オラクルのVirtual Boxをインストールさせられ、そこに米国在住の中国人教授が開発したハッキング用のVirtual MachineであるSEEDをインストールするところから「物語」は始まり、それを使用してバーチャルハッキングの初歩を経験するところまでやらなくてはならない。

 僕はITの基礎がないままに入ってきたことから(他校では入学にあたって基礎を求めるので、全く無しでキャリア転換をしようと入ってくる学生は他にもかなりいるのだが)、最初から「何を言っていらっしゃるのかしら」の連続で、完全に方向を失ったまま授業を終えてしまった。

 ただフラりと入ってきた学生としては、僕自身のクラスでの存在感は薄くなかったので、とぼけた質問を一杯しては答えてもらい、グループワークでも仲間には恵まれ、プレゼンもなんとかこなすことができた。そして何より、作業の中で様々な知識を身につけることができたので、少しはそっちの話題にもついて行けるようになった。

 さて、内容は、理論的な部分では、以下のような構成になっている。

  • Topic 1.1: Introduction to Cyber Security
  • Topic 1.2: Cyber Security Attacks and Operating System Attacks
  • Topic 2.1: Cryptography
  • Topic 2.2: Authentication, Authorisation and Accountability
  • Topic 3.1: Network Security 1
  • Topic 3.2: Network Security 2
  • Topic 4.1: Cyber Security Standards and Assessment
  • Topic 4.2: Social Engineering and Security Awareness
  • Topic 5.1: Risk Management and Governance
  • Topic 5.2: Privacy and Online Rights

 サイバーセキュリティとはなんぞや、というところから、どんな攻撃があるのか、そして共通鍵・公開鍵・秘密鍵など、ディフィーヘルマン鍵交換の話を含む暗号理論の話、ISO周りの話、プライバシー保護の話と、サイバーセキュリティ領域の話をかなり幅広く取り扱うので、少しはわかっているか、本当に必死についていかないと、意識が飛ぶ。

 ワークショップクラスでは、最初の四回だけバーチャルマシーンを使った課題が出されるのだが、それがあまりにもきつくてへばった。しかしなんとか満点で乗り切ったのは、我ながら大したものだと思った。

 その後は配分のでかいレポート1本、これは4000ワード以上というボリュームで、新しい顧客に対し、現状の脆弱性と対策についてアドバイスするという内容で、実際には内容がわかっていないとすごく辛いもの。これはハッキリ言って死んだ。そして、やはり採点者が2人で量も多かったので、採点が異様に遅かったのだが、帰ってきたレポートにはかなり細かくコメントがあり、その遅さもありがたみに変わった。

 ただ、最後には最大配分のグループプレゼンがあり、そこでかなり点数をくれるので助かった感がある。ここでは他のクラスメートに助けてもらえて、最後はなんとか乗り切った感がある。観客は先生だけ、時間は全部で20分。3つくらいのパートに分かれ、各自7分ほどの発表を行えば良い。

 評価はワークショップの延長課題が4回で20点、中間テストが10点、4000ワードのレポートが30点、グループワークのプレゼンが40点となっている。最後のプレゼンは、相互評価が10点分組み込まれており、なんだかプレゼントのようになっている。つまり、レポートでの失点を取り返せるような感じになっているのである。そこはIT素人にとっては救いを感じる箇所だった。

 結果は信じられぬことに87.1点、評定はHD、GPAは7となった。HDは人生初だった。今後は先生に足を向けて寝られない(先生の家の方角は知らないが)。

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