「オンライン」は型なしでいいのか。

Photo by Andrea Piacquadio on Pexels.com

 オンラインで何かの勉強をしている人は多いと思うが、そのあり方は千差万別ではないだろうか。なぜ、そのような表現をするかといえば、今受けている授業があまりにも「オンライン」すぎるからだ。

 これは講座によるのだが、「同じ学校なのにスタイルが統一されていない」という事態に、今かなり辟易とさせられている。コンピュータ関係は、ハンズオンのものもあるせいか、流石にライブ授業が毎週あり、ある種ペースメーカーになっているのだが、ネット犯罪捜査関連の科目は完全に「自分で読め、レポート書け」でおしまいと来た。

 って?なんすかそれ・・・

 最初はよくその意図が読み取れなかったのだが、途中からこれはまずいと思うようになった。というのも、ペースの掌握は完全に学生任せで、「何かあったら聞け」だけだからだ。実際にこれではなかなかペースなど掴めないし、よくある「なにがわからないかわからない」状態が長期にわたって続くことになるからだ。今学期二科目だけにしていたのは、賢明な選択だったとしか言いようがない。もしこれで四科目も取っていたら、確実に息絶えていただろう。

 ——— いや、もしかすると、これはグリフィスでも似たような状態ではなかったのかも知れない。グリフィスでは、いきなりのコロナ襲来で、全員にとって初めての完全オンライン状態になった。そして、全員が戸惑いの中で一学期を過ごし、そそくさと試験まで済ませたことで、成績の基準も甘くなっていた感がある。だが、もしあの時キャンパスに通っていて、試験も普通に行われ、プレゼンも学生の前でやらされていたら、どうなったことだろう。無茶苦茶苦手なプレゼン(パワポ作りは大の得意なのだが)を、あれほどの高得点で終われただろうか。もちろん、それで深まるローカルの学生との関係もありえたかも知れないし、同期との友情ももっと広い範囲で芽生えたかも知れない。しかし、点数がここまでよかったかは疑問だ。

 さて、話を戻そう。なぜそういうオンラインすぎる形式になるのかというと、今回の学校は通信教育を開学後のかなり早い時期から始めている。更に、特に僕の学部の先生は、招聘教授なことが多く、ほぼキャンパスにいない(いや、もしかしたら豪州にすらいない)。先生によってはイギリス在住の場合もあり、まともな時間の講義はできないと来ている。なので、疑問があったら、時差を計算の上で連絡してアポを取らなければならないのだ。この形式は、USCでも同じだった。先生たちは各地に散っていて、下手をすれば兼業で、キャンパスには研究室すらない。簡単に言えば、提供する方とされる方の全員がオンラインなのだ。だからキャンパスは世界に散らばるサーバー上、ということになる。

 グリフィスは「オンライン」と言っても、一部の先生は研究室からライブをしていた(多分ネット環境の確保のため。一部は自宅)し、それも一日5時間は使う濃密さだった。しかし、USCや今の学校では、全員が多分自宅からライブをしているのだろうと思われる。そうなると、フィジカルに接触できるキャンパスと違い、交流の全てをオンラインにしなければならなくなる。更に、デフォルトがオンラインのコースは、その利便性から、社会人学生も多い。となると、逆にライブ授業が負担になることもあるのだろう。と言っても、これほどコミュニケーションが薄いのはどんなものか。

 振り返って日本のオンラインの場合、これまで受けた中でグリフィスほどのライブ授業を提供している所はなかったかも知れない。経験済みのものでは、グロービスのセミナーで似たようなことをやっていたけど、なんかもっとクローズドだったし、何よりインタラクティブさにかけていて面白くなかった。かといって、例えばBBTでは半分以上がビデオで、そこにディスカッションボードがついて毎週のお題について書き込んでいくというもの。結局理想的なインタラクティブなオンライン教育(に近いもの)というのは、グリフィス以外では感じえなかったような気がする。

 もちろん、他の大学を全部知っている訳ではないが、昔書いたように、オンラインになるからには、それなりの理想形(AとBとCが揃っていないといけない、という基準)が有って然るべきであり、そこから逆算や引き算をして一定の評価がなされるべきだと考えている。その意味で、マテリアルに関する欠点を除けば、グリフィスはまあまあいいところをいけるベンチマークになるのではないかと思う。

 どの形が正解なのか、それは微妙なところだが、僕は今苦しんでいる。この形のオンラインがどういう結果を生むのか、それは来週宿題を出し切ってからお伝えすることにしたい。そこから宿題を基礎に始まる交流もあるだろうからだ。

 

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