[旅行記]キャンベラ行。

 ケアンズから帰って間もなく、と言うよりも残りの時間が余りないので、さっさとキャンベラへの旅へと動いた。

 今回は二人の先生に会うのが主目的で、基本的に観光は二の次のつもりだったのだが、なんだか楽しめてしまった感じがしている。色々個人的には面白かったので、ケアンズ同様、少し記しておくことにする。

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 僕は知らない街に行く時、必ず博物館を探しておくことにしている。それは、無駄な旅にしない為であり、全く何も知らない状態で知らない場所へ行く行為を効率よく補完する為の行為でもある。いくつでもいいのだが、より多くの博物館を訪れることで、その土地や国や文化についてかなり高濃度な情報を仕入れることができることは、特に強調するまでもなくお分かりいただけるものと思う。立体的なガイドブックを買うようなものだ。

 また、これは不安の裏返しでもある。知らない街を使いこなすには、入念な下調べか余程の勘が働かなければ、限られた時間の中でそれを実現するのは難しい。その逃げ道として、博物館はぴったりなのである。

 今回は、未来の指導教官にそのような趣旨をメールしたところ、以下のような返事が返ってきていた。

The Canberra Visitor Centre has a useful exhibition about the history of Canberra – might be a useful place to start. https://visitcanberra.com.au/canberra-and-region-visitors-centre . The diorama model of the city there will help you get your bearings.

キャンベラビジターセンターはキャンベラの歴史を知るのに便利な展示がある。良いスタート地点になるんじゃないかな。特にジオラマは方向感覚を養うのにいいと思う。

The most visited tourist attraction in the whole of Australia is The Australian War Memorial, which includes a museum and the Tomb of the Unknown Solider. Entry is free but a ticket is required to help manage visitor numbers during pandemic restrictions. More information is available at https://www.awm.gov.au/visit/visitor-information.

オーストラリアで一番集客しているのがオーストラリア戦争記念館だ。博物館と無名の戦士たちの墓地が共存している。入場は無料だが、コロナ期間は人数制限があるので申し込みが必要になっている。サイトに詳しい情報がある。

The Museum of Australian Democracy – https://www.moadoph.gov.au/# – is located at Old Parliament House. These are located within the area known as the Parliamentary Triangle.

オーストラリア民主主義博物館は国会旧館にある。場所は国会トライアングルエリアだ。

The Parliamentary Triangle also includes – within easy walking distance of each other because they are all in a straight line next to each other:

国会トライアングルエリアには、隣り合うようにいくつかの博物館がある。

The National Gallery of Australia – https://nga.gov.au

国立オーストラリアギャラリー

The National Portrait Gallery – https://www.portrait.gov.au

国立ポートレートギャラリー。

The High Court of Australia – https://www.hcourt.gov.au/about/visiting (considered by my wife to be the ugliest building in the southern hemisphere!)

オーストラリア高裁。妻は南半球でもっともみっともない建築物だと言っているがね。

The National Science and Technology Centre, more usually known as Questacon – https://www.questacon.edu.au

国立科学技術館。クエスタコンと呼ばれている。

The National Library of Australia – https://www.nla.gov.au

オーストラリア国立図書館。

The new Parliament is situated a short distance from all of the above –https://www.aph.gov.au/Visit_Parliament

新国会ビルはそれらから極めて近い場所にある。

On the other side of Lake Burley Griffin from the Parliamentary Triangle is the National Museum of Australia – https://www.nma.gov.au .

バーレイ・グリフィン湖を挟んだ国会トライアングルの対岸にはオーストラリア国立博物館がある。

 全部URLまでついていた。ここまでされたら行くしかないではないか。しょうがなく、ではなく、これはしめたとばかりに、僕は一つ一つ予約を入れる作業に入った。予約を入れることも勉強だ。そして、それぞれのやり方を学ぶことができる。時には、その概要も知ることができるからだ。

 結局僕は言われた通りにスケジュールを組んでいった。

 19 DEC 1620 CBR Airport >  Pick up Luggage > We’ll be appeared at the gate around 1645  —— 1800 Check-in ——1830 Dinner
 20 DEC Exploring Canberra by foot —— Ainslie Avenue Market —— Region Visitors Centre —— Captain Cook Jet —— National Police Meorial —— Local Cafes/Restaurants Or Mt.Ainslie to see whole Canberra
 21 DEC ——  National library(Just see the façard because not open) ——1000 National Portrait Gallery ——1130 National Museum—*1400 Australia National Uni  —— 1620  War Memorial
 22 DEC 0900 Parliament House ——1100 National Museum –Maybe add more places —— 1530 Take taxi —— 1550 Airport ——1750 Flight 

 こんな感じで、大体の骨組みを作って先生に送ると、先生から更に細かいご意見を頂いたので、それに合わせて調整をした。そして、サプライズは、「空港で会おうぜ」と来たことだった。なんとキャンベラ空港まで、この会ったこともない(TEAMSでは話したけど)未知なる学生を迎えに来ると言われたのだ。もちろん、大助かりではあるし、変な待ち合わせをするよりも効率はいい。

 しかし、先生はええ人や。ええ人すぎるで。学びのモチベーションも上がろうちゅーもんやないか。

 ■初日 フライト、登山、食事。

 こうした前工程を終了し、当日は朝少し早めに起きて、UBERを呼んで出発。空港にはすんなりと到着し、機械でチェックインを済ませた。そこからプライオリティパスの加盟店で食事をしようとしたら、僕のカードの付帯会員カードでは使えなくなっているという。それなりの年会費払っとるのに、それは無かろう、と憤慨するも束の間、その足はハングリージャック(バーガーキング)に向かっていた。色々組み合わせたら安め・・・というか、この国ではまず1000円以下にはならないので、そんなにお安くないブランチをとり、搭乗に控えた。

 搭乗客が多いなあと思いつつ、最後尾で飛行機に乗り込むと、あろうことか満席だった。三密とか言われそうだが、こちらではほぼ症例がなくなっているので、そんな顔をする人もない。僕は少しだけプリントアウトしていった英語のテキストを見つつ、眠りに落ちた。

 キャンベラの空港は小綺麗だったのだが、降りてからの勝手がよくわからず迷った。ただ、先生の奥さんにお土産を持ってきたので、まずは出発ロビーの売店で袋を買った。そこからセキュリティチェックを横目にさらに出発階ロビーへ出る。あれ?荷物は?コンベアがないんだけど、と不安になり、通りがかりのお姉様に伺うと、「どこから来たの?」「ゴールドコースト」「じゃあ下のフロアの二番よ」とのこと。隣を通り過ぎる多分同じ便の乗客の後を追うように、階下へ向かった。ずいぶんオープンな作りだなと感心。ゴールドコーストの空港も、搭乗口までは見送り客も入れる構造で、えらくゆるかったのを思い出した。

 階下にはまだほぼ人のいない状態のコンベアがあり、表示もあまりはっきりしていなかったのだが、そこらしいので待つしかなく、動き出すのを待つことにした。乗客の荷物は結構あったが、比較的早めに出てきたので、サクッと取り上げて出口を探していたら、そこに先生らしきデカい人が迫ってきた。

 「ケンジか?」「あ、はひ」ちょっと合点がいかないまま返事をしていたが、それもそのはず、ちょっと画面で見た感じと違った(実物はえらく若く見えた)のと、異様に背の高い先生だったのだ。ラップトップの画面じゃそこまでわからない。そして挨拶もほどほどに、そのデカさに圧倒されながら、先生の車に乗車。なんとか会話を始めると、なんと行きたかった山に連れていってくれるという。

 「ホテルにはまあまあ近いけど、自力で登るとかなり骨が折れるから、これからついでに行ってみようか」

 サンキューというしかない状況だったが、山登りは嬉しかった。アインスリー山は、人工都市キャンベラを一望することのできる山で、多くの観光客が訪れている。それは外国人が入国制限を受けている今も変わらず、山上には現地住まいの多くの人が訪れていた。しかし、先生のいう通り、ここまで自力で登るのは厳しかったろう。

Mount Ainslieからの眺望。
©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 まるでホワイトハウスの前か北朝鮮のような風景に圧倒されながら、しばし写真を撮ると、僕らはホテルに向かった。今回宿泊したのは、ケアンズの流れでマリオット系のミッドナイトホテルだ。

©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 分かりにくいのだが、要は「こういう構造」のデザイナーホテルなのだ。半分は長期用のアパートメントになっていて、そのエリアにはキーがないと入れない仕組みになっていたが、おそらく似たようなノリなのだろう。ただ、部屋は前回の二泊目のベイリーよりは広く、アップグレードと毎日のワインやドリンクがサービスでついていた。SPGカードの威力がまた発揮されたわけだ。

 とりあえず部屋に入り、ロビーで先生と待ち合わせると、近くのカフェへ向かった。そこで僕側が色々持ってきた問題(質問)、そして先生側が持ってきた宿題を消化すると、食事のできる場所を探しに回った。

 あろうことか、結論はアジア料理だった。店の名はLAZY SU。それでもまあまあ美味しく食べることができたのと、そこでもてんこ盛りなお話を聞けたのは良かった。写真を普段撮らない僕と先生は珍しく記念写真も撮った(先生は刑事出身なので写真はまず撮らない)。が、人の映った写真は公開しない方針なので、ここでは割愛する。

 その後は二日後のイベントで会うことにして別れ、ホテルに戻って部屋の探検をすることにした。小雨が降っていた。

 そんな部屋には、でかいテレビ、面白い形状のソファ、ワインにジュースに炭酸水と、まあホテルらしいホテルだったが、バスローブに長い髪の毛がついていてアウトだった。一流が一流を保つというのは難しいものだ。シャンプーなどもしっかり揃っていなかったので、これも担当に電話を入れて持ってきてもらうことになったのだが、貧相なビニールのゴミ袋にセットを入れてきたのを見て少しがっかりした。

 お酒はあまり飲まないので、ワインは先生に差し上げることにした。聞けば、キャンベラのブランドなのだという。こんなところで勉強になるとは思わなかったので、結果としてあげた方ももらった方も嬉しいワインになった。

 冷房も、どのホテルもそうだが、ベッドに寝ると顔に吹き付けてくるものが多い。ホテルの設計をする奴は、自分で泊まったことがないのか、と聞きたくなる。室内冷房で唯一納得できたのは、京都芸術大学の外苑キャンパスの冷房くらいのものだ(日建設計だったと思うが、あのアイデアは優れものだ)。

 ■二日目 観光センター(都市展覧館)

 翌日はまず朝食から始まった。今回はお金を払って食事をつけておいた。味は普通だったが、二品の割には量がしっかりあった。単純計算一人分30ドルなので、220ドルとはいえ、60ドルが食事代、ワイン50ドル(毎日補充)、水15ドル(毎日補充)、コーヒー3ドル(毎日補充)、水道代電気代(毎日3ドル)、レイトチェックアウト(3時間なので他のホテルでは60ドル)などを勘繰りなしに計算すると1泊100ドルくらいしか残らない。人件費がそこから出ていくとすると、このホテルは良心的なのではないだろうかと思う。

©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 他のメニューの中身の想像ができないせいで、この日から三日続けてワッフルを食べることになるのだが、普通においしかった。ソーセージはちょっとクセのある味で、翌日と最終日はスモークサーモンに替えた。そちらはボリュームは落ちるものの、味は上出来だった(スモークサーモンはどこでもだいたい同じか・・・)。

 この日は後から考えれば当てもなく歩き始め、街の写真を撮り始めた。後からよく見たら、このホテルは街の中軸を通るトラムの真横に位置しており、とんでもなく立地のいいホテルであることが伺われた。トラムの駅が真前にあり、交通カードを持っていたら絶対乗っていた気がする。

キラッキラしてるトラム。
©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 そこから一度部屋に戻ると、もともと散策のつもりでいたので、再度近くにあるらしいマーケットを見に出かけたのだが、歩けど歩けどそんなものは見つからず、結局知らぬ間に街中に出ていた。どうもネットの情報が間違っていたようだ。

 そこからダラダラと当てもなく歩いて、結局は都市展覧館に行こうと決め、さらに徒歩で向かった。無謀だった。あまりにも長い距離を歩いてしまい、翌日足に来たのだ。だが、途上の風景は美しく、癒された。と、同時に、ここも日差しが強くてかなり焼けた。

 昼食は途中にあったショッピングセンターでラクサを食べた。なんてことはない、普通のラクサだったが、少しスープが濃かった。そこから何を考えたのか、歩いて展覧館に行くことにし、ナビの言うままに歩き始めた。

 これでもかという日差しの下で、街中から道路を跨いでコモンウェルスパークに向かう橋を渡り、パークを抜け、やっと展覧館を見つけて中に入ると、そこは文字通り近代的展示スペースだった。

 キャンベラという名前が公募されたものであったこと、都市デザインも公募であり、そのコンペを勝ち抜いたアメリカのウォルター・バーリー・グリフィン氏が設計したものであること、そしてその思想が説明されていた。また、編年体の年表にも工夫が見られた。

©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 ケアンズの美術館に比べると、キャンベラでの博物館デビューの感触は上々だったが、中心部分以外の展示は少しだれていて、もうひとプッシュ欲しかった気がする。後は、売店に芯がなくてあまり楽しくなかった気がする。もっとグッズが開発できると思うのだが・・・もったいなや。

先生オススメのビデオ付きジオラマ。8ヶ国語で展開していた。
©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 ここから橋を渡ると国会議事堂などに繋がっているのだが、流石に歩きすぎなので、折り返すことにした。車かスクーターにすればよかったのだが、歩いてしまったのは失敗だった。疲れた。だが、公園を通り抜けて帰る途中、野うさぎに出会った。これは初めての経験だったので、年甲斐もなく喜んでしまった。こんな光景、今までいた国ではあり得なかっただろうからだ。

 夕食は近くのマックだった。レストランを選んでいる気力が無くなったからだが、あまり店員と交流せずに注文できるタッチパネルが楽だったから、というのもあるかと思う。

 部屋で食事を済ませると、足に膏薬を貼り付けて休むことにした。三日目のイベントは結構大事なのだ。

 ■三日目 War Memorialと教授訪問

 午前中は疲れてしまって、結局朝食をとって部屋に引き揚げた。午後のイベントに備えて、体力を温存するためだ。こういう日も必要だろうと、体に言い聞かせる。なので、美術館は次回に回すことにした。

 午後は、中国関係の学者なら知らぬもののいないだろう研究者の方とアポが取れたので、著書を数冊抱え込んでサインをもらいに行ってきた。これは指導教官に会うのと同じくらい大事な今回のキャンベラ訪問でのミッションだったので、満足感が向上した。30分ほどお邪魔してお話しし、著書にサインを貰って記念写真をとってきた。年齢を重ねると、アイドルのジャンルも年齢も変わる。若いアイドルには知り合いはいるものの、サインをもらおうとか「そういう興味」はなくなってくるようだ。何より、継続的交流のない一瞬の写真やサインなど何の意味もなさない。人は磨きあってこそ意味がある生き物だ。

 その後、指導教官と約束した戦争記念館へ出かけた。チケットはネットで人数分予約しておいたので、僕は先に記念館に出かけ、展示を駆け足で見てまわった。豪州は日本軍が爆撃した以外には戦地になっていないので、大体が海外派兵の歴史を物語る内容だった。が、20分で見ないといけないという無理な状況の中、写真を撮るだけで終わってしまった。それも不完全燃焼な状態だ。

©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 そして、メインイベントのLAST POST(戦士追悼式)に参加。こうした儀式を定期的かつ日常的にやっているのは、ベルギーとここだけだという。先生は戦争に参加したおじいちゃんの話を色々としてくれた。7割くらいわかったが、先生の盛り上がりにはついていけず。おじいちゃんは生き残った戦士らしかったが、やはり家族に経験者がいると思いも違うようだ。

LAST POSTの会場となる記念館の中心部。
©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 ここで最後まで儀式を見た後、我々はまたも食事に出かけた。連れて行かれたイタリアンレストランでは、美味しいスパゲティとカルパッチョを頂いた。払おうと思っていたら先生が払ってしまった。初日に僕が払ったことで、なんだか地元の人間としては払わずにはいられなかったのかも知れないが、色々案内までしていただいた挙句に、奢って頂いてはこちらも肩身が狭いというもの、次は是非日本でご馳走させていただきたいものだと思う。

©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 その晩も先生から色々な話を聞いた。先生はもともと北半球の人なので、暑いクリスマスは今でもあまり慣れないのだそうだ。僕としても、慣れない感じは拭えない。

 食事後は、雨の中、街をドライブで案内してくれた。サイバーセキュリティの学徒としては、見ておきたい場所があったので、それを話したら、車で連れて行ってくれたのだ。そして、ついでに街の中やオーストラリア国立大学のキャンパスを回ってくれた。まだ学生にもなっていないのに、非常に至れり尽くせりなご案内を頂いてしまったわけだ。なんと感謝して良いものやら。

 土砂降りの中、僕はホテルの入り口で下車し、先生も家路につかれた。部屋に戻った僕は、荷物を片付け、翌日に備えた。

 ■最終日 国会議事堂民主主義博物館、空港

 最終日は、これも山のような情報量を称える日だった。

 朝食を摂り終わり、外出。Uberで国会に向かう。ちょっと着くのが早かったのか、人もまばらで、係員の方が多い感じだった。だが、時間が近づくにつれ、少しずつ人が集まりだし、9時にはツアーが始まった。

©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 ツアーと言っても、大した説明もなく、入ったら勝手に見て回っていいタイプのものだった。

 ただ、施設のほかに説明展示が充実しており、なんとか理解はできそうな構成だった。

こんな説明が延々と展示されている。読む時間が勿体無いので、全部写真にとってきた。

 全部読むのは時間がかかるので、全部素早く写真に撮ってきた。プリントして読み直したいと思っているが、他にも売店で子供向けの資料を買ったので、そっちを読む方が僕には向いているかも知れない。

 ホールにはレゴで作った議事堂内部の様子があったり、インスタ用のフレームがあったり、パズルを売っていたり、日本の議事堂とは比較にならないほど「説明してやるぜ!」という意気込みが伝わってきた。この国の博物館、レベル高い。日本の国会議事堂もなんとかしてほしいが、テロ対策で力の入れようがないのかも知れない。

 規定通り1時間ちょっとで見学を終え、ショップで自分用の土産も買い、さあ、Uberで次の博物館に、と思ったら、どうも目の前の建物が次の目的地らしいことが判明したので、歩いた。清々しい草原を横目に、目の前の古臭く小さい元議事堂に向かう。黙々と歩けば3分で入り口に着く。

©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 3階建?2階建?の建物は、本当にこじんまりしていたのだが、これまた部屋数が多く、写真を撮って瞬間で次の部屋に移動するようなスピードでもまるまる1時間かかった。辛かったが、この建物を使っていた人たちの息遣いが聞こえるような展示内容には好感が持てた。年代感の漂う部屋構成や小道具の数々は、多分推理ゲームが好きな御仁には耐えられない内容だ。機会があればもう一度見てみたい。もちろん、豪州の人々が如何に民主主義について考え、この国家を形作ろうとしてきたかを知る為の場所としても、ここを越える場所はないのではないか。

 ここでは自分への土産にカードゲームを買った。遊ぶ暇もなく既に帰国用の荷物に詰めてしまっているが、確か先住民関連のゲームと民主選挙のゲームだったと思う。 

 1階には政府風刺漫画の展覧があったのだが、そこでは人が多かったのであまり写真を撮らなかった。というよりも、あまり人と触れ合わないように通り抜けるのに苦労した。

 見学を終えて建物を出ると、そこにはこんな光景が広がっていた。

主権意識。️
©️2020 Dreamtime Graffiti Project

 Uberを呼ぶ。すると、目の前まで車がきたのはいいが、客を乗せている。聞けばこの博物館に来る客だったようで、「運ちゃん、運がいいね!」と盛り上がりつつ、ホテルに戻り、勘定を済ませると、素直に空港に向かった。考えてみたら、ここでもう一件どこかにいくべきだったかなとも思う。というのも、空港についてからかなり待つことになったからだ。日本の国際線みたいに、ずーっとチェックイン可能とか、そういう優しさはない。昔も書いたが、ルール以下でも以上でもない、プログラミング言語のようなルールで動いている、それがこの国なのだ。

 出発ロビーでは、二つしか空いていないカフェでハンバーガーを食べた。まあまあ美味しかった。

 僕を乗せた飛行機は普通に離陸し、普通に着陸し、無事ゴールドコーストに帰着することができた。空港を出ると、バスがちょうどやってきたので、急いで乗り込み、ガタガタ揺らされながら家路に着いた。

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 住んでみたらどうかはわからないが、キャンベラにはまた来て見たいし、暮らして見たいとも思った。次の学校で、この手に後二つぐらい職をつける必要がありそうだ。

 

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