クリニック、再び。

by Freepik

 やっと少し皮膚炎が治ったと思ったら、今度はBPPVに襲われた。毎日何回も世界がぐるんぐるんするのはかなりきつい。

 こんな病気は今回かからなければ一生知らなかったと思うのだが、割と知られた病気らしい。詳しくは別の医療系ウェブ(リンクは張っておいた)に譲るが、今回も受診体験はあまり成功だったとは言えなかった。場所は家の近くに替えた。でないと、遠路はるばる出かけないといけないからだ。

 しかし、近いのはよかったものの、今回は待たされまくった。前日にはアポ取らせておいたくせに、約1時間待たされた。これには参った。ルール以下で以上でもないのが売り物のこの国で、以下をやられた訳だ。こう書くと、ネガティブなことをよく書くと思われるかも知れないが、僕のやっていることは、全ての外国人が味わう不合理の味見であり、すでにこちらに来て長い人々からも聞いている豪州の困った部分の例挙に過ぎない。

 もちろん、いいところも書いているし、日中韓豪香港台湾、あとどこだっけ、と比較して、肌の感覚を文字にしているだけだ。ありったけ矛盾点を摘み出しておけば、今後こちらにくる人には予防線になるし、そこを補強してくればいい明けのことだ。

 こと医療に関して言うならば、日本や中華圏はいいとこ行っていると思う。要は、自分で問題が明らかにわかる場合に、直接専門外来に行ける点は、どう考えても豪州よりよっぽど便利だ。さらに、費用も3割負担だったり、保険の請求がしやすかったり、病気や怪我をする方にしてみれば、やりやすいことこの上ない。

 しかし、こちらはなぜか店を構えている方が偉いのだ。全部仕組みの都合で動いている。学校も病院もアパートも、全部が持ち主本意でできているのだ。金を払う方は全く優遇されない仕組みで納得しているのだ。のだ。

 すでに移民ビザで暮らす友人が言うには、「PR(移民ビザ保有者)」になると、「医療関係が無料になるのはいいんだけど、公立病院でかかるには何ヶ月も待つことになるの。手術とかも何ヶ月待ちだから、死んじゃうよね。だから、他にも保険を買わないと、実際にはやっていけないんだよね」と言う。

 中国にいた頃は、国費留学生だったので、僕はクレジットカードの保険と合わせて、中国政府が保険に入ってくれており、外来ではクレカの保険、入院時はそれプラス政府の保険でカバーされていた。また、仕事を始めてからは、3ヶ月毎の往復でクレカの保険でカバーしつつ、更に職場の社会保険でカバーしたりしていた。給料から天引きになるので、ほぼ医療機関にはお金を払わなかった。

 豪州はと言うと、こちらで我々留学生はOSHC(留学生保険)に入っており、そのカードを持っていくことで、提携クリニックでは費用が免除される。が、処方された薬は40ドルを超えた部分で、100ドルまで保証される。つまり、40ドル以上にならなければ払い戻しは受けられない。また、提携していないクリニックでは、診療費のうち30ドルは自腹になる。なので、1回目は105ドルの会計で75ドルが戻ったが、薬代15ドルは自腹になった。40ドルに満たないからだ。

 今回の受診では、診察費用はなく、全部が保険会社に請求された。そして、薬は貰っていないので、とりあえず出費は全くなかった。しかし、問題も解決しなかった。ここ2日間は症状も安定しており、なんとか暮らしているが、早く帰国したい思いでいっぱいである。

 様々な国が互いにいいところを学び合って、最も顧客の都合を反映できるシステムを作れないものだろうか。この国は課題が多すぎる。

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