
まず、つまらぬ親父ギャグに付き合わせたことについてお詫びする。
さて、一般に、豪州留学をする際には学生ビザ(500)を取得して渡豪するものだ。そして、規則で雁字搦めの豪州では(というか、通常そうなのだろうが)、ビザの保証人になれる学校には、しっかりと審査がかけられている。規模についての基準を満たしていて、授業の質や量が保証されていたり、潰れた時の金銭的な保証がされていたりと、そうした謂わば保護措置を完備していないと、留学生の募集はできない。
そうした基準を満たしている学校には、CRICOS(クライコス)コードが割り当てられる。様々な学校の案内には、5桁の数字と1桁のアルファベットで組み合わされたコードが入っているので、見たことのある人も多いと思う(例えばボンド大学だと00017B、グリフィス大学だと00233E、こないだ行ったサンシャインコースト大学は01595D、はてまたクイーンズランド大学は00025Bというように、ウェブサイトには必ず入っている。また、写真につけたリンクには、その大元のCRICOSサイトをリンクさせておいたので、自分のいる教育機関があるかどうか確認してみても良いだろう)。実際には、「うち留学できまっせ」とばかりに、学校関係者は電子メールの下の方にあるシグネチャーの部分にも書き込んでくるので、嫌でも目に入ることになる。
さて、ではそれがないとどうなるのか。
そうしたコースは、教授が少なかったり、生徒が少なかったりと、いわば未熟児状態にあるので、例え学校全体がCRICOSコードを取得していても、その専攻にはコードが付与されていないというケースがありうる。また、こうした専攻は学校のサイトなどで見つけることも難しい場合が多い。例えそれが大きな大学であってもだ。逆に、出願する者にとっては、様々な保証がついているので、安心して出願できるということでもある。
また、学生ビザが出ないので、ここで学びたい場合には学生ビザ以外のビザか、永住者・国籍保有者でないと入学できないことになる。学生ビザを持っていて、こういうコースに転入しようとすると、「まずこの国を出ろ」と言われることになるので注意が必要だ。
なぜ今日この話題を取り上げるかというと、僕が次のステップでこのコードのない専攻に進むことになったからだ。もちろん、僕は学生ビザなので、それを取り消して豪州から出なくてはならない。だから今回帰国を決心した、というか迫られたわけだ。
僕の進むコースは、まず学生が二桁の前半しかいない。僕が入るセメスターを合わせても、恐らく全部で30人に行くかどうかだろう。そして、発足して2年しか経っていないので、まず全体的に未熟だということになる。なので、今回の出願では変な経過を辿ることになった。
まず、留学生部門に聞いたら、最初「外人はダメ」と言われ、更に今度は何度も「学生ビザダメよ」「オフショアじゃないとダメよ」「全部オンラインよ(ローカルの学生も全部オンラインで受講する)」と執拗に言われ続けた。更に、担当教員とのメールでも、「こういう条件でも良いのか」とダメおしをされ、最終的には根負けして頂いたような感じになっている。
移民ビザ目当ての学生には僕のようなケースはいないだろうが、僕の場合要は勉強がしたいので、別にそんなことは問題ではなかった。が、アパートの契約を切るのが大変だった。その辺はまた、別の日に書き込んでみたい。
とはいえ、そういう青田買いをすることは、学生にとって悪いことではない。要はそのジャンルの人材が少ないということであり、数年後には希少な人材になっていることが期待できるからだ。更に、クラスに人が少ないので、先生との関係も築きやすい。要は、CRICOSコードがなくても、先は暗くなく、却って希望に満ちた明るいコースなのだ。
最近では、入国制限のせいで、どの学校でもオンラインへの以降やハイブリッド化が必須になっている。そうした前提の下では、これまで眼中に入ることのなかったこういう選択肢も全然アリなのではなかろうか。それとも、僕がコスパ重視だから、こういう方向に進んでいるのだろうか。ナンバーワンではなく、オンリーワンを目指す今の世の中、この文章が皆さんの未来の選択を考えるきっかけになれば幸いだ。
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